『双亡亭壊すべし 第九巻』 藤田 和日郎
「うしおととら」「月光条例」等の藤田和日郎先生の作品。
ストーリーは、独創的過ぎて説明が難しいです・・・
主人公は売れない画家のタコハという青年で、絵の知識はあるが、特別な能力は本当に何も無くて、その真っすぐな性格や男気(?)のみが取りえで、困難に立ち向かっていくというのが斬新?かも。
逆にヒロイン?の紅ちゃんの方が特殊能力持ってたりします。
藤田先生の描かれる漫画の主人公って、こういう性格いいなあってところがあるので、好きです。
『劉邦 3』 高橋 のぼる
「三国志」と比べて、日本では今一つ知名度の低い「秦の滅亡~漢楚の戦い」を舞台にした漫画。この時代の中国を描いた作品は、小説だと司馬遼太郎さんの「項羽と劉邦」、マンガだと本宮ひろし先生の「赤龍王」や横山光輝先生の「史記」などがあります。
これらの小説やマンガの大きな流れは大体同じなのですが、(もちろん、それぞれの作品には作家先生の個性が出ています)、この高橋のぼるさんの「劉邦」は、大きな物語の流れはもちろん同じですが、それぞれのエピソードに大きなアレンが加えらえていて、そこが面白いです。
1巻や2巻は主人公・劉邦の破天荒な性格が前面に出ていたと思うのだけれど、3巻ではほろ苦いエピソードもあり、特に心に残りました。