ホワキン・フェニックスさん主演の、アメコミのヴイラン(悪役)、ジョーカー誕生までを描いた作品。
観る直前まではこの映画そのものも知らなかったのですが、アメコミ映画でヴェネツィア国際映画祭・金獅子賞受賞や、週刊文春10月10日号の「Chinema Chart」での評価がとても高かったので、がぜん興味が出てきて、早速観に行ってみました。
いや~、色々な寓話を含んだ、とても見応えのある作品でした。
コメディアン志望の男性アーサーが、ある出来事をきっかけにして、悪の華へと堕ちていく・・・という内容。
不幸の連鎖のつるべ打ちな感じの内容が切ない。ホワキン・フェニックスさんの醸し出す雰囲気や、劇中のダンスに圧倒されました。
幼いころのブルース・ウェイン(のちのバットマン)やその父親などが出てきたのも興味深かったです。
とは言ってもこの作品、これまでのバットマン映画とは直接のつながりは感じられず、ジョーカー誕生の経緯もこの作品オリジナルなので、バットマン映画を観ていなくてもすんなり入っていけるかと
。
今のアメコミ映画隆盛の先駆けとなったともいえる、ティム・バートン監督の「バットマン」「バットマン リターンズ」や、内容的にも興行的にも評価の高い、クリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト」など、元々はバットマン(やスーパーマン)などを擁するDCコミックス/ワーナー陣営の方が、マーヴェルコミックスよりも元々は先を行っていた訳で、今回の「ジョーカー」でのアメコミ映画初のヴェネツィア国際映画祭・金獅子賞受賞は、DCコミックス/ワーナーの面目躍如といったところかも。